<メール・SNSでの連絡>

 メール、SNSのメリットは、いつでも、どこからでも連絡できることです。そのため情報伝達や明確な質疑などには適しています。例えば、説明した内容の補足や意思決定による影響の小さい確認事項などです。また、関係者が増えた時には転送をし、c.c.(カーボンコピー)に追加することで、関係者への迅速な共有が可能になります。顧客にとっては、空いている時間に確認ができ、転送をすれば社内に情報を正確に素早く共有できるので、効率的に協働を進めることができます。

 一方で、デメリットは、発信者の意図が誤って伝わってしまうことや、正確に伝えようとするあまり、かえって文書の作成に時間がかかることです。読者の皆さんの中にも、電話をすれば5分で解決することに何十分も時間をかけてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。

<オンライン・電話アポ>

 ビデオ会議システムを活用するオンラインミーティングや電話アポのメリットは、移動コストがかからないため、前後に予定があっても隙間の時間でアポイント調整が可能です。特に関係者が多い場合などは日程調整の選択肢が増え、早いタイミングでアポイント設定をしやすくなり、会社によってはエンジニアやコンサルタントなどの専門家を同席させやすくなります。顧客にとっても、応接室の確保が不要で、30分以内の短時間のアポでも気兼ねなく設定できるため、早く情報が知りたい場合、専門家の意見が聞きたい場合などの利便性を高めることができます。

 一方で、デメリットは、顧客にもウェブ環境を整備してもらう必要があるため、操作に不慣れな相手にとっては労力が大きいこと。対面アポと比較すると、音声の遅延があり会話が重なってしまうことや、表情が読み取りづらく、対面の時よりも形式ばった雰囲気になりやすいという課題があります。

 上記3つのコミュニケーション手段を整理すると図のようになります。今まで、対面アポとメールを使っていた営業パーソンの方は、オンライン・電話アポを第三の顧客とのコミュニケーション手段として位置づけて使いこなせるようになれば、営業の生産性は格段に上がるはずです。

図:3つのコミュニケーション手段3つのコミュニケーション手段