過去最大級の新規株式公開(IPO)に向けて準備を進める中国のフィンテック大手アント・グループは、事業の収益性が極めて高いことが申請資料で明らかになった。電子決済サービスアプリ「支付宝(アリペイ)」を手掛けるアントは25日、上海と香港の証券取引所に株式上場を申請し、事業規模を示す詳細な財務情報を初めて開示した。それによると、2020年1-6月期の純利益は212億元(約3260億円)、売上高は725億元。これに基づく純利益率は約30%と、急成長中の新興企業にとって比較的高い水準となっている。電子商取引大手アリババグループ創業者で富豪の馬雲(ジャック・マー)氏が率いるアントは、今秋の株式上場を目指している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は先に、アントは上場時に時価総額2000億ドル(約21兆2950億円)超を目指していると報じていた。アントの申請書類によると、計画している新株発行は少なくとも株式資本の10%に相当する規模で、調達額は200億ドル余りに達する見通しだ。
アントがIPO申請、高評価支える収益力の高さ
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