10社に断られて、
最後に紹介された探偵

 探偵は尾行するときに目立ってはいけないので、街にとけ込むような落ち着いた服を意識して着ます。例えば会社、オフィスを調べるならスーツにします。

 ある東京の巨大企業の総務部から、部長クラスの人が会社の機密情報をライバル会社に売っているのではないか?という疑いがあるので、その人が普段どういう人と接触しているのか、どういう行動をしているのか調べてほしいという依頼が入りました。

 尾行は対象者1人に対して3人は必要です。徒歩尾行1人、対象者がタクシーで移動するときはバイクでの尾行が必要で、対象者が建物の中や人通りの少ない所にいる場合は、目立たないように車に乗って張り込みをします。現場の陣頭指揮も必要なのでヘルプが急遽必要になることもあります。

 調査契約期間中は、依頼者から前日の23時に「明日朝から調査いけますか?」というような、急な連絡がけっこうきます。レッドスターは、同業他社に連絡をして「お手伝いお願いできませんか?」とヘルプの依頼をしたのですが、他社も立て込んでいて、10社くらいから断られたそうです。

 困り果てて、最後に断られた会社に「他に誰か助けてくれそうな人いませんかね?」と聞いてみたところ、紹介してくれたのが大田区の調査会社のTさんでした。連絡すると、「あっ、大丈夫ですよ。ありがとうございます。助かります」とのことで、翌日一緒に調査をすることになりました。

 そのときの調査は、対象者の面取り(キャッチ)でした。面取りとは、対象者本人か否かを見分けることをいいます。

 依頼者からもらった写真は、概して記念写真のようなものが多く、実際の人物と変わっていることもあるからです。