米国では数万人の生徒が遠隔授業に必要なコンピューターがないまま、近く新学期を迎える事態に直面している。フロリダ、テキサス、ニュージャージー、ミズーリ、ネバダ、アラバマをはじめとする全米各地区の学校は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の初期段階に学校閉鎖で苦戦したことを受け、在宅授業に備えて数カ月前に端末を発注した。しかし現在、旺盛な需要や他のサプライチェーン(供給網)に関わる問題でそれら発注品の出荷が遅れ、学校は急きょ代替策を講じることを余儀なくされている。例えば、教材を携帯電話でも利用できるよう調整したり、自宅に端末が一切ない生徒のみに端末を配ることを検討したりといったことだ。教育関係者によると、一部の地区では新学期が始まるまでに生徒全員にノートパソコンやタブレットの支給を保証できるかどうか分からないと話す学校運営者もいる。