菅義偉次はやっぱり、菅官房長官なんじゃないでしょうか Photo:JIJI

安倍政権の功績は高く評価すべき

 安倍晋三総理大臣の突如の辞任表明には本当にびっくりしました。既にメディアやネットでは、安倍政権の7年8カ月を総括するさまざまな意見が飛び交っていますが、私は、これまでこの連載で散々文句は言ってきたものの、やはり安倍政権を振り返ると多くの成果を挙げたのは事実であり、その点については素直に賞賛すべきだと思っています。

 例えば、アベノミクスにより株価は2倍になって、失業率も半分に低下しました。辞任を表明したら日経平均株価が600円以上下落したのは、金融市場が安倍政権を評価していた証左です。

 また、外交・安全保障では、確かに悲願であった拉致問題や北方領土問題の解決はできませんでしたが、日米同盟の強化はもちろん、これだけ世界における日本の総理大臣のプレゼンスを高めた人はかつていなかったことを考えると、その功績は高く評価すべきです。

 もちろん、安倍政権には問題点が多かったのも事実です。特に経済政策は金融緩和と財政出動にばかり頼り、構造改革をほとんど進めなかったことと、官邸主導を政治主導ではなく、「一部の官僚主導」に変質させてしまったことは、次の政権にとっても大事な反省材料ではないでしょうか。

 いずれにしても、安倍総理には本当にご苦労様でしたと言いたいです。当面は治療に専念していただき、早く元気になって悲願である憲法改正などの課題に一議員として取り組んでほしいと思います。