「成功する人は、普段からどのようなことを考え、どのような行動をとっているのだろう?」
そのような疑問を心に浮かべたことがある人は、多いのではないでしょうか。
『成功者がしている100の習慣』はまさにそのような疑問に答える一冊です。リーダーシップ・コーチングやメンタリングの分野で国際的に活躍し、香港・ブダペスト・サンチアゴ・上海・ドバイなどでの豊富な海外経験を持つイギリス人の著者ナイジェル・カンバーランドが、長年のコーチングや人間観察の経験から導き出した成功者に共通する100個の習慣を、わかりやすく、実践しやすい形で読者に紹介します。
著者は、成功を仕事や経済的豊かさといった尺度のみでとらえているのではありません。家族や大切な人たちと愛情豊かで良好な関係を築き、他人に親切にし、心身の健康を維持して充実した人生を送ることを真の成功とみなすべきだと主張しています。
この連載では、本書に紹介されている100の習慣のエッセンスの中から特別に抜粋し、関連する古今東西の名言も織り交ぜながら簡潔に紹介し、成功しない人が陥りやすい思考・行動のパターンも指摘します。この習慣を私たちが生活に取り入れていくための具体的な実践方法のヒントもご紹介していきます。

「仕事を遊びに変えている人」が一番成功する理由Photo: Adobe Stock

成功者の習慣6「仕事を遊びに変えている」
成功する人は仕事を楽しむ努力をし、成功しない人は仕事が嫌だと不満を言う

「大好きな仕事をしよう。朝、心を躍らせてベッドから飛び起きる毎日を過ごそう。世間体を気にして楽しくない仕事を続けていると、心は失われる」
ウォーレン・バフェット(投資家)

 仕事を楽しんでいますか? 朝、会社に向かうときに喜びを感じていますか? 「ノー」と答えたのなら、それはあなただけではありません。アメリカ人の五二%が職場で楽しさを感じておらず(二〇一四年の全米産業審議会の調査)、イギリス人の二三%が転職を検討中で、三分の一しか真剣に仕事に取り組んでいません(最近のCIPDの調査)。仕事への不満はストレスやうつ病につながります。ラッシュアワーの通勤電車で疲れて悲しそうな顔をしている人が多いのも、この現実を物語っています。

 仕事が人生のごく一部なら、たいした問題ではないかもしれません。しかし残念ながら、私たちは日中の大半を仕事に費やしています。一日八時間、週五日労働なら年間約二〇〇〇時間。さらに、通勤や残業などにも時間をとられています。

 仕事への不満を抱える人たちは大勢いて、「退屈」「面倒」「ストレス」「苦痛」といったネガティブな言葉でそれを表現します。引退したり、遺産で大金を相続しない限り、人は働かなければなりません。だからこそ私たちには、仕事をできる限り前向きで楽しいものにする責任があるのです――「仕事」とは思えないほど、楽しいものに。

成功のための
格言
私たちには、仕事をできる限り
前向きで楽しいものにする責任がある

You owe it to yourself to ensure that your working day can be as positive and enjoyable as possible...