「成功する人は、普段からどのようなことを考え、どのような行動をとっているのだろう?」
そのような疑問を心に浮かべたことがある人は、多いのではないでしょうか。
『成功者がしている100の習慣』はまさにそのような疑問に答える一冊です。リーダーシップ・コーチングやメンタリングの分野で国際的に活躍し、香港・ブダペスト・サンチアゴ・上海・ドバイなどでの豊富な海外経験を持つイギリス人の著者ナイジェル・カンバーランドが、長年のコーチングや人間観察の経験から導き出した成功者に共通する100個の習慣を、わかりやすく、実践しやすい形で読者に紹介します。
著者は、成功を仕事や経済的豊かさといった尺度のみでとらえているのではありません。家族や大切な人たちと愛情豊かで良好な関係を築き、他人に親切にし、心身の健康を維持して充実した人生を送ることを真の成功とみなすべきだと主張しています。
この連載では、本書に紹介されている100の習慣のエッセンスの中から特別に抜粋し、関連する古今東西の名言も織り交ぜながら簡潔に紹介し、成功しない人が陥りやすい思考・行動のパターンも指摘します。この習慣を私たちが生活に取り入れていくための具体的な実践方法のヒントもご紹介していきます。

なぜ成功する人たちは、間違いや無知を積極的に認めるのか?Photo: Adobe Stock

成功者の習慣2「人の力を借りている」
成功する人は恥ずかしがらずに「わかりません」と言い、成功しない人は自分の無知を認めない

「自分を笑い飛ばせず、大きく見せようとしてばかりの人は滑稽に見える」
ヴァーツラフ・ハヴェル(チェコの劇作家)

 知ったかぶりをせず、「わかりません」と言うのは勇気がいります。しかし、傲慢にならず、謙虚に自分の無知を認められるのは、成功に欠かせない価値ある態度です。

「わからないことを素直に他人に尋ねる」ことほど、成功に役立つスキルはありません。

 完璧であろうとするほど、物事はうまくいかないものです。知らないことやできないことを潔く認め、頭を下げて教えを請えば、自然に周りの人が助けてくれるようになります。

 私たちは家庭でも職場でも、「何でも知っていなければならない」という大きなプレッシャーを感じ、本当はわからないのに、わかっているふりをしようとしてしまいます。

 わからないことがあったら、会話の途中でも、正直にそれを相手に伝えましょう。それまでの自分の言動と矛盾するからといって、人の意見に耳を閉ざしてはいけません。

 成功する人たちは、間違いや無知を積極的に認めます。人生では何が起こるかわかりません。常に正しくあり続けることなどできないのです。

成功のための
格言
完璧であろうとするほど、
物事はうまくいかなくなる

If you aim to be perfect, you’ll only end up disappointed.