ゆとりある老後の生活費は月36.1万円
少しの節約でリタイアは可能

 現在の生活費は年間534.6万円、この金額を、リタイアを機に月40万円、年間480万円に減額します。すると、65歳時点の金融資産額は273万円増えることになります。そして、65歳以降は、毎月の生活費をさらに1割減の36万円、年間432万円にしてください。

 かなり少ないと思われるかもしれませんが、生命保険文化センターの調査ではゆとりある老後の生活費は月36.1万円なのです。月36万円に減額できれば、65歳以降の年間の赤字額は88万円になります。65歳時の金融資産額は5220万円、毎年88万円を取り崩すと約59年間、124歳まで持つ試算となります。

 これなら奥様の治療費、家の修繕費や車の買い替え費用を賄っても余裕があるはずです。

 余裕ができれば、その分はご夫婦の老後の楽しみに使ってもよし、2人の子どもあるいはお孫さんがいれば、お孫さんのために使われてもよいでしょう。

 Kさんが望まれているリタイアは、生活のダウンサイジングがしっかりできれば大丈夫と考えられます。ダウンサイジングをせず現状を踏襲する形であれば、不安が残ります。なお、試算では企業年金は「終身年金」と考えました。

(ファイナンシャルプランナー 深野康彦)