早期退職が可能な人とは?
早期退職のカギは総資産以上に「住居費」と「生活費」が握っています Photo:PIXTA

 一時期、早期退職に関する相談が相次ぎました。最近ようやく件数は減ったものの、早期退職に関する相談は今でもポツポツ来ています。

 その理由はさまざまですが、どちらかといえば会社での人間関係などに端を発して早期退職に至るケースが多く見受けられます。つまり、諸外国のような新たな人生を踏み出す「前向きなセカンドライフ(ハッピーリタイアメント)」ではなく、「やや後ろ向きな早期退職(アンハッピーリタイアメント)」という印象が強いのが気になるところです。

 早期退職に至る要因はさておき、早期退職のカギは「住居費」と「生活費」が握っていると言っても過言ではありません(もちろん早期退職時点の資産額もカギの1つですが…)。そこで今回は、筆者の元に早期退職の相談に来たYさんとKさんの例を挙げながら、どんな人であれば早期退職が可能かどうかを探ることにしましょう。

50歳を超え、役職定年になり閑職へ
やる気をそがれて「早期退職」を検討

 Yさん、Kさん共に、年齢は50歳を少し超えたところ。ピーク時の年収は1000万円を上回っていましたが、相談時には1000万円を下回っていました。妻は共に専業主婦ですが、Kさんの妻はパートをしていました。また、Yさん、Kさん共に2人の子どもがいるものの、教育費のメドは立っていることから、実質的な教育費負担は終わっている状況です。

 偶然というのは重なるもので、会社は異なるものの2人とも役職定年となって部署が変わり、閑職に近い扱いになったことですっかりやる気をなくしていました。年下の上司に仕えるのもやる気をそがれた要因の1つといえるでしょう。そして、やる気をそがれたことも影響したのか、最近では少々体調が芳しくなく、かつ転職する気力もないことから、早期退職できないのかと相談に来たようでした。閑職に近い扱いとはいえ、一時期はやった「追い出し部屋」のような部署に配属されているわけではないようです。

 結論から言えば、Yさんは早期退職が難しく、Kさんは早期退職が可能という見立てになりました。以下からは、その違いを見ていきましょう。