専業主婦世帯は
2億円以上損をする?

 まず最も大きな理由は、言うまでもなく「収入」それも「生涯年収」が大きく増えることである。労働政策研究・研修機構が2019年に出している資料※1によれば、大卒で正社員の場合、男性の生涯賃金は平均で約2億6900万円、女性の場合で約2億1700万円となっている。残念ながらまだまだ男女の賃金差は大きいのが現状なのだが、それでも夫婦が共働きの場合だと、夫一人が働いて妻が専業主婦になる場合に比べ、生涯賃金は2億円以上差がつくことになる。

 一方、高校卒の場合は男性が2億1100万円、女性は1億5000万円である。仮に夫婦共に高校卒であったとしても合計すれば3億6100万円となるので、大卒で男性一人だけが働く場合と比べても1億円近く多くなる。

 後述するが、この金額はいずれも退職金は含まず、60歳まで働いた場合のものなので、これに退職金および60歳以降の就労による賃金を加えると、「1人」対「夫婦」で稼ぐ総額の差はさらに大きくなるだろう。

※1 「ユースフル労働統計2019」(独立行政法人 労働政策研究・研修機構)より
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2019/documents/useful2019.pdf