住む場所で年金手取り額が
異なる要因は住民税?それとも…

年金手取り額
「住むところによって、年金の手取り額が異なる」という衝撃の事実を、皆さんはご存じでしょうか? Photo:PIXTA

「老後資金2000万円問題」は、当初騒がれた「老後資金は本当に2000万円必要なのか」という話題から、現在は「年金制度問題」へ変化している。どのメディアでも「年金特集」を組むと、よく読まれると聞く。参議院選挙の争点でもあるので、しばらくこの状態は続くことだろう。

 当連載コラムの前回でも「年金」をテーマとして取り上げた。「『老後2000万円』より深刻!年金手取り額が減り続けている衝撃実態」と題して、年金収入300万円の手取り額は、1999年と今年を比較すると20年間でなんと36万円も減っていることをお伝えした。

 額面の年金収入の手取りが減るとは、税金と社会保険料の負担が増えたということ。20年間で額面の1割以上も手取り額が減っているのだから、「なんだか生活が苦しくなったな」と感じている人は多い。しかし毎年、年金の手取り額をノートにつけて経年変化をチェックしていない限り、具体的な要因にたどり着くことはできないのである。

 さて、今回は「住むところによって、年金の手取り額が異なる」という衝撃の事実をお伝えしよう。

 セミナーで参加者に「住むところで年金の手取り額が異なる要因は何でしょうか」と質問すると、ほとんどの人が「自治体によって住民税が違うからでしょ」と答える。

 住民税は不正解。住民税は、全国どこに住んでいても原則として同じ(均等割の非課税要件など細かい部分で違いはあるが、所得にかかる部分は全国同じ税率である)。

 正解は、社会保険料、つまり国民健康保険料と介護保険料の違いだ。自治体により保険料の計算式や料率が異なるため、「住む場所」により保険料に格差が発生する。

 私のこの持ちネタに関心を持った光文社「女性自身」編集部が、「全国都道府県庁所在地」ごとの手取り額をランキングしてみようと持ちかけてきた。編集部が47都道府県庁所在地の自治体に社会保険料計算を依頼し、それをもとに私が税額を計算し手取り額を算出。2019年7月9日号に掲載されたのだが、読者から大きな反響があったようだ。

 せっかくなのでダイヤモンド・オンラインの読者にも紹介したい。そこで「女性自身」編集部のご協力を得て、当コラムでもランキングを掲載することが実現した。

 試算条件は、60代後半の年金生活者で公的年金と企業年金の合計額は265万円、妻は基礎年金のみ。夫の手取り額を試算し、「少ない順番」でランキングしている。まずは、結果をご覧いただきたい。