人間の発達度合に応じた設計を

出口:人間の発達度合に応じた大学の再設計も必要ですよね。

高等学校を出て大学に進む過程では、学生を1ヵ所に集めることも大事だと思います。ピア・ラーニング、つまり仲間と競い合ったり、励まし合ったり、議論し合ったりする中で気づきを得ていくからです。

でも社会人になったら、もう基礎はできているわけですから、星先生がおっしゃるようにオンラインをベースにすればいいでしょう。

レストランに行ったことがない若者に「アラカルトを選んでみなさい」といってもかわいそうじゃないですか。

だから最初は大人が連れていって、セットメニューでフルコースを食べさせてあげる。でも、大人になったら自由に選べますよね。レストランに行ったこともあるし、フルコースがどういうものか知っているわけですから。大人にはセットメニューを与える必要はないし、好きなものを注文させればいい。

教育の集中と分散という話は、ある程度は年齢別に、つまり人間の脳の発達度合に応じて設計したほうが効率的な気がします。