米銀行大手シティグループは先週、大手行で初の女性トップとなるジェーン・フレーザー氏を次期最高経営責任者(CEO)に指名し、明るい先行きが注目を集めた。だが、これによって株価が上向くと期待を寄せた投資家を待ち受けていたのは、14日の悪い知らせだった。シティは投資の「次なる段階」はリスク管理環境の「強化」と「変革」であると表明。14日から15日午前にかけ、同社株は8%下落した。シティは発表資料で、2020年の投資額10億ドル(約1050億円)について詳細を明らかにした。これはアナリストが予想する今年の営業費用の約2%に相当する。ただ同行は、これまでの技術強化による生産性向上が経費の節約につながっており、投資拡大にさらなる資金を回せると述べている。マーク・メイソン最高財務責任者(CFO)はバークレイズの「グローバル・ファイナンシャル・サービシズ」会合で、「経費をほぼ横ばいに抑える一方で、投資能力が生み出されるはずだ」と語った。