言葉が行動に取って代わることはできるか? 米連邦準備制度理事会(FRB)はそう望んでいる。FRBは16日に公表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、当面は2%を上回るインフレ率を目指すことを確約した。同時に公表された当局者の金利見通しでは、少なくとも2024年、また失業率が4%に改善するまで、事実上のゼロ金利政策を維持する方針を示唆した。ジェローム・パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、「これは極めて強力なフォワードガイダンス(将来の金融政策の指針)であり、本日発表した極めて強力なフォワードガイダンスは経済に強力な支援を提供する」と述べた。パウエル氏はその趣旨を十二分に伝えるため、「強力な(powerful)」という言葉を会見中10回も使った。
FRBがすがる「言葉の魔力」 手詰まり感の裏返し
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