ネットバンキングの使い方
不正解のケース(1)

◆ネットバンキングでは、スマホで残高照会をするのみ

 残高照会しか利用しないなら、わざわざインターネットバンキングを使わなくともATM(現金自動預払機)で十分だ。残高照会だけなら、コンビニATMでも無料でできる。

 ネットバンキングを利用するなら、「何が目的なのか」をあらためて考えてみよう。ネットバンキングは便利な半面、不正取引の被害に遭うリスクもある。特段必要性がないなら、やらないのも一法だ。

 例えば私の場合、日常的に三菱UFJ銀行とみずほ銀行を利用している。ネットバンキングの登録を利用しているのは、三菱UFJ銀行のみ。数年前にATMでの振り込みはすべて振込手数料がかかるようになり、そのタイミングでネットバンキングなら同行宛ては無料になった。

 そこで、振り込みをするのは三菱UFJ銀行のネットバンキングだけに集中させることにした。一方のみずほ銀行の口座は、ネットバンキングにする必要性を特に感じないのでアナログ取引のまま。オフィスや自宅近くのATMで通帳に記帳し、残高照会をしている。

ネットバンキングの使い方
不正解のケース(2)

◆金融機関の口座のすべてをネット取引にしている

 銀行と証券会社の口座すべてをネット取引にしている人をたまに見かける。「なぜすべてネット取引にしているのですか?」と尋ねると、「家計簿アプリでお金の出入りや金融資産残高を“見える化”するには、すべてネット取引にしてひも付ける必要があるから」と言う。う~ん、リスクにさらしてまでやる必要はあるのかなと疑問に思う。

 知人の60代男性は、自分のすべての資産は某家計簿アプリのサービスを使って一元化したと自慢げだ。奥さんに「俺に何かあったら、このアプリを見れば全財産が分かるから安心しろ」と宣言したそうだ。

 それを聞いた私は、やや引き気味に「それで奥さんの反応は?」と聞いてみたところ、「スマホやパソコンの中じゃなくて、ノートに書いておいて!」とうんざり顔だったという。そうそう、奥さんのおっしゃる通り。

 金融資産の毎年の残高変化を「見える化」したいなら、エクセルを使えばいい。各金融機関の口座の年末残高を入力していけば、経年変化を見ることができる。エクセルを活用する場合でも、ノートに口座のある金融機関名を書いておくとか、家族もパソコンを立ち上げられるようにパスコードを知らせておくとか、配慮が必要だ。