コロナ禍「失業率2.9%」の裏に、職を失って救済されない100万人が存在新たな職を得られる見込みがない「非労働人口」の存在とは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 7月の非正規雇用者は、前年同月比で約130万人減少した。

 他方、完全失業者は40万人しか増えていない。残りの90万人は「非労働力人口」化したと考えられる。

 職探しをしても、職を得られる見込みがないからだ。これらの人たちには、失業手当などの救済もないので、大きな問題だ。

7月の非正規雇用者130万人減
どこに消えた?

 新型コロナウイルスの影響で雇用が減った。とくに非正規雇用者の減少が著しい。2020年7月を19年7月と比べると、131万人の減少だ。20年1月と比べても、非正規雇用は106万人減っている。

 この事実は、よく知られている。

 しかし職を失った非正規雇用者は、どこにいったのだろうか?

 常識的に考えれば、失業したと考えられるだろう。

 ところが、統計を見ると、7月の完全失業者は、対前年比で41万人しか増えていないのだ。