デビューメンバーを選ばせて「覚悟」を固める

その2:困難と闘い続けるには「覚悟」が必要

 困難は、楽しむ気持ちだけでは乗り切れない。厳しい試練と闘い続ける強い気持ちや覚悟が必要になる。十分な覚悟のないまま困難に直面すると、人は闘いを回避するようになり、心が折れやすくなる。もちろん、Nizi Projectでは開始当初から十分な覚悟ができている参加者もいた。だが一方で、参加者たちが腹をくくり、覚悟を固めていくような選考過程での働きかけも随所にあった。

 Nizi Projectの終盤、参加者の覚悟を問うたシーンがある。「13人全員のデビューが不可能だとしたら、あなたの思うNiziUのメンバーは誰ですか」。そう参加者全員に尋ねたのだ。

 参加者は一人ずつ部屋に入り自分が考えるデビューメンバーを選んでいく。そして多くのメンバーは、悩みながらも自分をデビューメンバーに加えていった。これは「あなたは自分で自分を選ぶことができますか」と問うことで、参加者にスターとなる覚悟を問うたとも言えるだろう。

 それが、最終的な合否にどれだけ影響したのかは分からない。しかし、彼女たちの覚悟を高める上では効果的なプロセスとなったはずだ。

 J.Y. Park氏「最終デビューメンバーは、実力だけを見て決めるわけではない」「それだよ!心構えはそうじゃないと!」「自分が(ミッションを)やりながら、少しずつ自信がついてきたということです。“やってみたらうまくできそう”という自信がついたから、(自分の写真を)入れることができたんだと思います。すごく良い傾向だと思います」――別室でモニター越しに観察しながら、スタッフに向けて

 自分の実力をフラットに判断する能力も必要ではあるけれど、圧倒的な覚悟は冷静な分析を凌駕(りょうが)する。そして覚悟は自然と身に付くことよりも、何かに直面してスイッチが入ることが多い。

 あらためて本人にデビューする覚悟があるのかを問うことで本人は一段と成長し、それが長い闘いに挑むエネルギーともなるのだろう。