新型コロナウイルス感染拡大の影響でマンモグラム(乳房専用レントゲン)などの検診件数が減少し、がんの見落としや診断の遅れが生じていることが、保険請求やがん診療機関の記録などで明らかになった。こうしたパターンの増加にがん専門医は警戒感を強めている。  新型コロナ感染への懸念から今春、米医療機関の多くが診療を停止したことで、何十万件というがん検診が延期された。がんの多くは急速に進行する可能性があることから、発見されないまま何カ月も過ぎれば治療の選択肢が減り、死に至るケースが増えるなど一段と悪い結果を招きかねない。