米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズの前最高経営責任者(CEO)はここ2年、閉鎖されたレストランや自動車整備工場、倉庫をひそかに購入し、小さな不動産帝国を築いている。デリバリーに特化した調理施設、いわゆるゴーストキッチンの新たなベンチャー事業のためだ。ウーバーの共同創業者で前CEOのトラビス・カラニック氏(44)が立ち上げた「クラウドキッチンズ」は、デリバリー用料理を調理する企業にスペースを賃貸するスタートアップだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が不動産・企業に関する公的記録や商用不動産データベースを手掛けるレオノミーのデータを調べたところ、クラウドキッチンズは約20都市で1億3000万ドル(約140億円)余りを投じ、不動産40件以上を購入していた。