投資家は11月の米大統領選結果が自分たちの追い風になると確信しているようだが、もう少しばかり慎重になるのがよさそうだ。大統領選の民主党候補ジョー・バイデン氏は世論調査で着実に支持率を伸ばしており、勝算が高いとみられている。最近では民主党が上院も制するかの勢いのようだ。民主党によるホワイトハウス掌握は、企業利益への増税や規制強化の幕開けとなる可能性がある。それにもかかわらず、株式相場は好調で、バリュエーションはIT(情報技術)バブル崩壊以降で最も高い水準に迫っている。誰が勝利するかにかかわらず、1月までには大規模な景気刺激策が導入されると考えられているようだ。これに加え、新型コロナウイルス予防ワクチンが完成する見通しや、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和策維持の約束を踏まえれば、好景気がもたらされる可能性もある。