米大統領選ではドナルド・トランプ陣営もジョー・バイデン陣営も支持者の結束と票の取り込みを狙ったアプリを開発した。だがウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の分析によると、双方のアプリはユーザーやその友人に関するデータも収集している。送られたメッセージやアプリの機能などをWSJが比較したところによると、ダウンロードした人たちだけでなく、その友人や知人に関する情報も収集している。アプリ機能の大半はユーザーの同意を前提に行われているが、両アプリともユーザーの友人・知人に知らせることなく両陣営がデータを取得できる仕組みになっている。トランプ陣営のアプリ「オフィシャル・トランプ2020」は、組織化のための手段でもありソーシャルネットワークでもある。WSJの分析によると、寄付集めにも使われているほか、ユーザーの位置などデータ収集に使用されている。一方、バイデン陣営のアプリ「Vote Joe(ジョーに投票しよう)」は一部のデータ収集――例えばユーザーの連絡先に関する情報――も行っているが、主にボランティアを組織して投票を促し、バイデン陣営を支持するよう説得するための手段であることが明らかとなった。