
イノベーションを目的としてシリコンバレーに進出した日本企業が成果を得るためには、経営トップの意識が一番の鍵だ。実際、シリコンバレーで一目置かれている企業の経営トップは、例外なく明確なビジョンを持ち、駐在員を信頼してプロジェクトの実行を任せている。ただ、残念ながらそれらは少数派だ。
多くの若手社員たちには、経営トップの意識改革や新旧交代を待つ時間がない。待っていれば、その企業は時代に取り残され、淘汰されてしまうかもしれない。
では、若手社員は、イノベーション活動を進めるために、どのような意識で、何をすべきか。
まずは、イノベーション活動と既存事業の本質的なパラダイムの違いを理解することだ。イノベーション活動は「演繹法」的な進め方をする。一方、既存事業は「帰納法」的だ。