韓国では第3四半期(7-9月期)の国内総生産(GDP)が前四半期比1.9%増加し、景気後退に歯止めがかかった。同国が見事に新型コロナウイルスを抑え込んだことが寄与したが、中国同様、コロナ以前の経済構造もまたカギとなった。新型コロナの影響を克服できた本当の決め手は、このウイルスを早期に収束させたほか、現行の輸出重点型経済モデルが寄与していることの複合効果だ。韓国GDP伸びへの輸出の貢献度は5.5パーセントポイントと、少なくとも1960年以降で最高となった。好調な輸出がなければ、設備投資の不振により、韓国では景気後退が続いていただろう。民間支出は前四半期比で0.1%減少した。韓国経済の貿易依存度は大半の国々より高く、輸出の増加は韓国に極めて大きな効果をもたらしている。2019年は、輸出額の対GDP比が約40%に達し、中国の18.4%、米国の11.7%を大きく上回った。
米国が韓国の経済回復をマネできない理由
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