中国電子商取引大手アリババグループ傘下のフィンテック企業アント・グループの大型IPO(新規株式公開)に突如待ったがかかったことで、投資家や従業員の間で衝撃が広がっている。なぜ中国当局は土壇場で過去最大規模の上場を阻止したのか、投資家は答えを求めている。中国当局がここにきてアントと共同創業者の馬雲(ジャック・マー)氏を標的にしていることで、同社の評価額や、規制による収益見通しへの影響は見直しが避けられなくなっている。アントの香港・上海での重複上場で、株式を割り当てられていた一部の投資家は4日、注文は取り消しとなり、すでに代金を支払った投資家には返金するとの通知を受けた。返金の手順について説明を待っている投資家もいる。