今回の選挙で大統領や議員に選ばれた政治指導者には、数多くの重要な仕事が待ち受けている。だが、ここにきてやるべき仕事のリストにはこれも加わった。「米国の民主主義に対する信頼を取り戻す」ことだ。実のところ、今回の選挙は過去20年にわたる民主主義の基礎に対する信頼低下が、まさにその極みに達したかようだ。こうした流れは、物議を醸した2000年の米大統領選でのフロリダ州の票再集計から始まり、4年前には外国政府による選挙干渉にも拡大した。ドナルド・トランプ米大統領と支持者らは、今回の選挙で不正が横行したとして、法廷闘争に乗り出している。だが、これまでのところ、トランプ氏らが訴える不正疑惑を裏付けるものはなく、全米の州で投票の公正さに疑問を投げかけている。