ところが完全主義とか、強迫性格のようなタイプの人は間違いを認めにくいところがあります。強迫性格がひどくなると、何度も手を洗わないと気が済まないとか、外出先で鍵のかけ忘れやガスの元栓が気になって不安でならないような強迫神経症という心の病になってしまいます。完全でなければいけないという気持ちが強い人は、「間違いは誰にでもある」と気楽に考えることができないのです。

間違いを認めない人は
地位へのこだわりが強い

 心の狭さを作るもう1つの理由は、「バカにされたくない」という気持ちです。

 これはみなさん、実感できると思います。

 たとえばふだんは穏やかな人でも、ライバルや敵対する人間の前ではつい感情的になってしまいます。

 自分を見下す人間や、自分が劣等感を持っている相手の前でも、やはり感情的になりやすいです。

「この人にだけは負けたくない」とか、「この人には弱みを見せたくない」という気持ちになるからですね。

 したがって、そういう相手から間違いを指摘されると意地を張ってしまいます。「どこが間違ってるんだ」とか、「キミに言われたくない」と感情的な言葉が出てしまいます。悪いとか、おかしいという指摘に対しても同じです。「何も悪くない」「どこがおかしいんだ」と声を荒らげてしまいます。

 こういう心理は、自分よりはっきりと立場の弱い人間に対しても働きます。

 たとえば上司の中には、部下のちょっとした指摘や催促の言葉にブチ切れてしまうタイプがいます。

「そんなことは言われなくてもわかってる!」とか、「こっちだって忙しいんだ!」と怒鳴り返すような人です。

 つまり権威や体面にこだわるタイプも、感情的な話し方をしやすいのです。口答えする子どもに「生意気言うな!」と一喝する親たちにもそういうところがあります。

 ここで気がついていただきたいのは、自分の間違いを認めない人は地位や立場へのこだわりが強いということです。