カッとすると、つい感情的な言葉が出て、相手と口論になってしまう。そうなるともはや手遅れで、人間関係はこじれ、仕事もやりにくくなる。そんな苦い経験をしてしまった人も少なくないのではないでしょうか。人間心理に関する多くの著書を持つ精神科医の和田秀樹氏の新著『感情的にならない話し方』の中から、感情的にならずに相手に言葉を伝えるコツをご紹介します。
「なぜこんなこともできないのか」
と部下や子どもに不満をぶつける
親にできて子どもにできないことはいくらでもあります。ありとあらゆることがそうです。
すると、「こんなこともできないのか」と腹を立てる親が出てきます。
日常習慣でも学習習慣でも、すべて同じです。
「あれだけ教えたのにまだできないのか」とか、「やればできるはずなのにズルしているだけじゃないのか」と怒りの感情がこみ上げてきます。
上司と部下の関係でも同じことが起こります。同僚や職場のスタッフに対しても、同じような不満が生まれることがあります。
「あれだけ頼んだのにやってくれない」とか、「気がついているはずなのに放置している」といった不満です。
そういった不満が話し方にも表れてきます。