これまで何十年もの間、中国安徽省の山間部の村・大湾(ダワン)で生まれた者が金を稼ぐ唯一の方法は、曲がりくねった泥道を通って大都市に出ることだった。ワン・リャンツイさんも1990年代初めに同じことをした。20歳で上海にたどり着いた彼女は、工場で働き、タクシーを運転し、屋台でパンケーキを売った。中国全土でまさに彼女のような人々が、似たような不毛の村々から都市に移り住み、安価な労働力となることで同国の経済発展を支えた。中国の貧困層に機会を提供することを目指した習近平国家主席の施策の結果として、ワンさんは現在、丘の上の故郷の村に戻っている。昨年、彼女は家族とともに村に戻り、ささやかな貯金を使って「Meet Come Enjoy」という名の民宿を作った。