副業して、2つの事業所に雇用された場合、それぞれの事業所で労災保険に加入することになるが、いずれの事業所においても労働者が保険料を負担することはない。一方で、労災にあった場合の給付は、2つの事業所の賃金の合計をもとに給付額が決まるので、手厚い補償を受けられるようになっている。

 雇用保険は、1週間の労働時間が20時間以上、31日以上の雇用見込みのある労働者に加入義務があるが、複数の事業所での重複加入はできない。生計維持に必要な賃金をもらっている事業所で加入することになっているため、加入するのは本業の事業所のみだ。副業先での雇用保険料の負担はない。

 このように、2つの労働保険は副業による保険料負担はないが、健康保険と厚生年金保険は、労働時間や賃金などが一定ラインを超えると、労働者も保険料を負担して加入することになる。

 とくに、2016年10月から、従業員数501人以上の事業所では、パートやアルバイトなどの短時間労働者も社会保険の適用対象となっているため、副業先でも健康保険や厚生年金保険の手続きが必要になる可能性があるのだ。

本業と副業先の給与の合計を
案分して保険料が天引きされる

 副業によって、新たに健康保険と厚生年金保険の手続きが必要になるのは、1週間の労働時間と1カ月の労働日数が正社員の4分の3以上、もしくは次の要件をすべて満たした場合だ。