副業で増えた収入に応じて
健康保険の給付内容が変わる

 負担増になる可能性があるのが高額療養費だ。この制度は、入院や手術などをして医療費が高額になった場合に、1カ月に患者が支払う自己負担額に上限を設けたもので、70歳未満の人は所得に応じて5段階に分類されている(下図参照)。

 例えば、本業の給与(標準報酬月額)が20万円の場合は、高額療養費の所得区分は「エ」なので、1カ月の上限額は5万7600円。医療費がどれだけ高くなっても、これ以上負担する必要はない。

 だが、副業で収入が10万円増えて、標準報酬月額が30万円になると、高額療養費の所得区分は「ウ」になるため、上限額も引き上げられる。1カ月の医療費が100万円かかった場合、自己負担額は約9万円となり、約3万円の負担増になる。

 その一方で、収入アップでメリットがあるのが、病気やケガで仕事を休んで給与をもらえなかったり、減額されたりした時にもらえる傷病手当金だ。給与が20万円の場合、1日あたりの給付額は約4400円だが、副業して給与の合計が30万円になると約6700円になるため、休業中の生活費の上乗せができるようになる。

 副業による収入アップの健康保険への影響は、プラス面もマイナス面もあるが、大手企業などの健保組合に加入できれば、高額療養費の負担を減らせるケースもある。