◆「中の人」がファンに愛されるワケ
◇個人としてのやりとりで「愛着」を育てる

 ファンを起点とした企業戦略「ファンベース」を提唱する佐藤尚之氏は、本書に登場したアカウントの「中の人」たちの「自分たちは邪魔をしているかもしれない」という意識が、SNSにおけるファンとの関係づくりに重要な役割を果たしていると分析する。仲間同士のおしゃべりの場であるSNSで「目立ってモノを売ってやろう」という目的で投稿してしまうと、うざいと感じられて当然なのだ。

 ファンの支持を高めていくために重要なのは「共感」「愛着」「信頼」だ。本書の「中の人」たちの取り組みは「愛着」を育てるお手本だといえよう。宣伝ではなく日常のやりとりを大事にし、つぶやいている「個人」を感じさせるような投稿は、強固なファンの獲得に欠かせない。

評点(5点満点)

総合3.8点(革新性4.0点、明瞭性4.0点、応用性3.5点)

一読のすすめ

 本書には、SNSの具体的な運用方法と合わせて、ファンを大切にし、ファンに愛されるアカウントになるためのノウハウが満載だ。

 要約ではご紹介しきれなかったが、本書では、合計6社の「中の人」の人気の秘訣が紹介されているほか、6人の「中の人」と佐藤尚之氏の座談会も掲載されている。実際のツイートや添付画像が掲載されている本書を通読すれば、愛されるTwitterアカウントの秘訣を具体的にイメージすることができるだろう。企業と消費者の新たな関係性について学びたい方にはぜひ一読をお勧めしたい。

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