「犯罪を連想」「気持ち悪い」
中の人がスベッてしまった一部始終

人気者だったのに……。タカラトミーとアツギの「中の人」は、なぜ炎上したのか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 大企業っぽくないつぶやきで、人気を博していた「中の人」が相次いで炎上している。

 たとえば、38万フォロワーを誇り、企業SNSの成功事例としてよく取り上げられるタカラトミーの公式Twitterが、「某小学5年生の女の子の個人情報を暴露しちゃいますね」と「リカちゃん電話」の番号を投稿したところ、「女児への性犯罪を連想させる」と批判が殺到。会社として謝罪に追い込まれ、現在は投稿を停止している。

 ご存じの方も多いかもしれないが、タカラトミーの「中の人」は、TENGA公式アカウントに対して、「同じおもちゃ業界として一緒に盛り上げていきましょう!」と声をかけるなど、遊び心あふれる投稿で人気を博し、Twitter上でたびたびトレンドを巻き起こすことから、ファンコミニティづくりの極意を伝授するセミナーなどにもゲストとして招かれている。そんなSNS担当者から羨望の眼差しで見られるような御仁が、残念ながら今回はスベってしまったというワケだ。

 タカラトミーの「中の人」ほどではないものの、何気ない日常の出来事やユニークな言い回しで、3.2万人のフォロワーを獲得していた創業73年を迎えるストッキングやタイツのメーカー、アツギの「中の人」も炎上してしまった。

 公式Twitterに「タイツの日」のキャンペーンとしてイラストレーターによるタイツ姿の女性たちのイラストを投稿したところ、「男にいいなと思われたくて履いてない」「どこを向いて商売しているんだ」などの批判が殺到。「中の人」の「素敵なイラストばかりで、動悸がおさまらない」という投稿も「気持ち悪い」などと炎上して、こちらもキャンペーンの中止と謝罪に追い込まれた。

 なぜここにきて「中の人」が次々と叩かれているのか。長引くコロナ禍でイライラしており、SNS上で誰かを叩くことでストレス発散している人が増えているのでは、と考える人もいるだろう。確かに、そのような面も否めないが、企業の炎上対策を仕事としている立場から言わせていただくと、企業SNSの「1人運用の限界」という点も大きいのではないか。

 ご存じのように、自社のSNSアカウントを「1人」の人に運用させる企業は少なくない。複数人で回していくよりも、1人が専属でずっと投稿を続けていた方が個性が出て、血の通ったコミュニケーションになるので、「ファン」がつきやすくなると言われているからだ。

 ただ、実はこの「ファンコミュニティ」になっていく、というところに落とし穴がある。