検認をサボると、名義変更がものすごく大変です

 答えはNОです。理由は「法律で決まっているから」というのもありますが、検認をしないと、遺産の名義変更のときに苦労するからです。

 不動産や金融資産の名義変更の際には、法務局や銀行に遺産分割協議書か、遺言書を提出しなければいけません。

 その際、検認を受けたことを証明する検認済証明書がなければ、自筆証書遺言を提出することはできません。

 検認をしないままでいると、後々の名義変更の際に、検認済証明書を取得するための戸籍一式を用意したり、家庭裁判所に足を運ぶ手続きが必要になったりと、いろいろ苦労することになってしまいます。このようなこともあるので、検認は相続が発生してから速やかに行わなければいけないのです。

 ちなみに公正証書遺言や遺言書の保管制度を利用すれば、検認は不要です。

 相続の際は、葬儀や法要、名義変更等で相続人は非常に忙しくなります。検認がなくてもよい状態にしてあげるのが理想的ですね。