2020年7~9月期における
実質サービス消費の
19年10~12月期からの変化額
Go To キャンペーンが感染拡大を受けて見直された。本稿執筆時点で、トラベル事業では大阪市と札幌市への旅行が一時除外された。イート事業でも、政府は都道府県に対してプレミアム付き食事券の新規発行の停止などの検討を要請した。
国内の消費はサービスを中心に回復が鈍い。2020年7~9月期の実質サービス消費額は感染拡大前の19年10~12月期を15.6兆円下回った。1兆円超の減少にとどまった財消費とは大きく異なる。家計は感染への警戒から外食や旅行、娯楽サービスの利用に慎重で、日銀短観に見る関連業種の業況は非常に厳しい。
こうした業種への需要を喚起するGo To キャンペーンは、経済波及効果や就業誘発効果が大きい。一方で制度設計には問題があり、感染拡大防止と両立させる視点が足りなかった。