小池百合子東京都知事咳をしても百合子 Photo:JIJI

「Go To トラベル」の東京除外をあくまで主張しない東京都の小池百合子知事。夏にはGoToの開始をめぐって菅義偉首相と「(コロナは)圧倒的に東京問題」「冷房と暖房の両方をかける」と応酬した挙句、東京だけ除外された経緯があり、小池知事の中で「遺恨試合」はまだ続いているようだ。その間も都内の感染者は増加の一途をたどる。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)

「かけがえのない命を守る」と述べた直後に
せき込む様子を撮影されて激怒

「せきをするたびに撮らないでくださいませんか!?」

 11月25日に小池百合子東京都知事が開いた緊急記者会見。新型コロナウイルスの感染拡大により、事業や生活に行き詰まった人々について「こうした方々に寄り添って、かけがえのない命を守るということも大変重要であります」と述べたところでせきをした際に、カメラのフラッシュがたかれたことを不快に感じたのであろう小池知事は、カメラマンを一瞥(いちべつ)してこう述べ、怒りをあらわにした。

 この日の午後5時から開いた会見で小池知事は、都民への不要不急の外出自粛や、酒を出す飲食店などの11月28日から12月17日までの深夜の休業要請、「Go Toトラベル」キャンペーンに上乗せして助成金を支払う都独自の観光促進事業「もっと楽しもう!TokyoTokyo」の終了などを発表したのだが、開始時からゲホゲホとせきを繰り返していた。

 そして、この日もまた理解しがたい説明を繰り返していたのが、政府の旅行支援策Go Toトラベルに対する小池知事のスタンスである。