片づけられない人たちの“最後の欠け込み寺”として有名なカリスマ片づけアドバイザー・石阪京子先生の最新刊『一回やれば、一生散らからない「3日片づけ」プログラム これが最後の片づけ!』が、ついに発売に!
在宅ワーク化が進んだり、備蓄も必要だということが分かったwithコロナ時代。捨てるだけの片づけ術では対応しきれなくなった新時代の片づけ術とは? 絶対リバウンドしないための収納方法や家事のやり方とは? この連載では、本書の一部を抜粋しながら、石阪メソッドをご紹介します。
どこにも行けない長期休暇は、家族で楽しみながら3日間の「片づけ合宿」をやってみてはいかがでしょうか?

部屋もモノも「分ける」と散らからないPhoto: Adobe Stock

前回までで、パブリックスペースとプライベートスペースの考え方をお話してきました。

例えば、どんなに家が片づかない人でも、会社で「荷物が多いから、ロッカーを二つください」とはならないですよね。ロッカーは一人1個。荷物は、ここに入る分だけ。そういう風に「枠」が決まっているから、ロッカーから荷物があふれることはありません。

つまり、自分の家でも、家族それぞれが、自分に与えられた「枠」を意識すること。

自分の荷物はここに入るだけ。そう「決めてしまうこと」が大切なのです。

子どもは子どもの部屋で、夫婦は夫婦の寝室で寝る。夫婦のプライベートの持ちモノは夫婦の寝室の中に収める。そうやってしっかり部屋割りをして、それぞれの枠を意識して生活すれば、モノがあふれることはないのです。

大学の寮生活を想像してみてください。隣の部屋に自分の荷物を置く学生はいませんよね。「ここが私のスペース」と決めてしまえば、片づけが苦手という人も含め、誰もが本当はその範囲内で生活できるのです。

これは海外では徹底されています。でも、日本は子ども優先にしすぎることが多く、いたるところに子どものモノを置いてしまうからモノが増えてしまいます。

枠を意識できるようになると、部屋という枠だけではなく収納の枠も正しく把握できるので、衝動買いをしそうになっても「入りきらないから買うのはやめよう」と判断できるようになります。そうやって、「散らからない家」ができあがっていくのです。

子どもに「片づけ」を教えるだけで、何でもできる子に変身

スペースが分かれていると、散らかした時にも自分の責任だということがよくわかるので、責任感が芽生えます。そして、自分でちゃんと片づけたことで自己肯定感も生まれます。お母さんから「ありがとう、助かるよ」とか「自分一人でできたなんてすごいと思うよ」とか言われると、子どもも「もっとやろう!」と前むきになっていきます。

ある生徒さんの小学2年生の娘さんは、自分で洋服やおもちゃを片づけるのは当たり前。それだけにとどまらず、自分の部屋の加湿器をどかしてルンバを走らせて、ベッドには布団乾燥機をセットして、毎晩ふかふかの布団で寝ています。

散らかった部屋で知育玩具を与えるよりも、片づけの仕方を教えるほうが、いい教育になるような気がしています。そのほうが、お母さんもラクですよね。