先月末、新型コロナウイルスの社会経済への影響に対応するための自民党の提言、「新たな経済対策に向けた提言」が取りまとめられた。しかし、これらの内容は、コロナ禍不況への対応とは無関係な事項ばかりが並び、あまりにも緊張感がなく、お粗末すぎるものだ。(室伏政策研究室代表、政策コンサルタント 室伏謙一)
実にお粗末
自民党「新たな経済対策に向けた提言」
11月30日、新型コロナの社会経済への影響に対応するための自民党の提言、「新たな経済対策に向けた提言」が取りまとめら、菅総理に申し入れが行われた。これまで2回編成された補正予算と同様に、自民党の提言を受けて予算案政府案を編成することになるので、この提言は第3次補正予算案の下敷きになるものである。
もっとも、今後世論も含めて様々な批判等の評価を受けるとともに、各府省内で協議、審査、そして財務省の査定を受けて最終的に政府案となるので、これがそっくりそのまま第3次補正予算案となるわけではないだろう。
さて、「その内容は…」といえば、実にお粗末であり、新型コロナにより、困窮する事業者や国民の支援、救済とは全く関係のないもののオンパレードである。