Go toキャンペーン
コロナ感染が再拡大する中、懸念の声が上がる「Go To Travelキャンペーン」。しかし、タイミングとしては今やるほうがいい(写真はイメージです) Photo:PIXTA

なぜこんな時期に!?
異論続出の「Go Toキャンペーン」

 7月22日から前倒しで政府の「Go To Travelキャンペーン」が始まることに、各方面から懸念の声が上がっています。この「Go Toキャンペーン」とは、異例とも言うべき1.7兆円もの予算を使って旅行需要を拡大しようという国の政策です。

 私たち国民にとっては、関心事が2つあります。1つは、旅行会社や旅行予約サイトを使ってキャンペーン期間内に旅行予約をすると、半額相当のお金が政府からもらえるという点です。上限は1人1泊あたり最大で2万円なので、かなり豪華な旅行でも実質半額で楽しめます。このキャンペーンの話を耳にしただけで、夏休みには旅行に行きたくなるわけです。

 もう1つの関心事は、この夏にキャンペーンが行われると、首都圏をはじめコロナが再び増加しているエリアから、コロナが収束している都道府県にコロナウイルスが持ち込まれ、結果としてコロナの再流行が起きるのではないか、という点です。

 この数日間地方自治体の首長からは、「なぜ、こんな時期にやるんだ」と不満の声が上がってきました。それでも安倍政権も、それを支持する与党関係者も、Go Toキャンペーンを予定通り実施する意義を強調するばかりでしたが、さすがに感染拡大を無視できなくなり、7月16日夕方に「東京除外」を発表しました。しかし、それでも政府はキャンペーンを続行させる姿勢です。

 なぜ政府は、Go Toキャンペーンをこれほどまでに推し進めるのでしょうか。そこには3つの止むを得ない理由が存在します。

 1つめの理由は、アフターコロナの大不況の中で、旅行業界が壊滅的な打撃を受けるのがはっきりしていることです。

 前回の大不況であるリーマンショックの際に、特に大きな打撃を受けた業界がいくつかありました。自動車、耐久消費財、旅行、飲食、イベントといった顔触れです。これには理由があって、これらの商品は所得弾力性が大きいのです。