「キャッシュレス決済」の行方とは?
我が国は他国に比べて現金決済の比率が高く、あまりキャッシュレスが活用されていないとこれまでよく言われてきた。たしかに野村総研が2018年2月に発表した報告書(※1)によると2016年時点での我が国のキャッシュレス決済の比率は19.8%となっており、他の先進国が軒並み50%前後かあるいはそれ以上になっているのと比較して明らかに低いということがよくわかる。
しかしながら、少なくともこの数年ではキャッシュレス決済の利用は大きく拡がってきているように思われるし、特に昨年10月の消費税引き上げ後はポイント還元された時期があったため、それなりに拡がってきていることは確かだろう。実際に経済産業省が今年の6月に発表した資料(※2)によれば昨年時点でのキャッシュレス決済比率は26.8%と先ほどの数字よりも7%ぐらいは増えているので、今年はさらに拡大していると思われる。