「がんばらない技術」とは、あなたの中の「マイナスの完全主義」を「プラスの完全主義」に変えるための技術です。難しいことのように思えますが、実はちょっとした思考の転換で、心と体ばかりが疲弊してしまう「マイナスの完全主義」を、成果が出せる「プラスの完全主義」に変えることができるのです。今回は、身近なところから始める「思考の転換術」です。
断舎離ができないのには理由がある?
夕方オンエアされているテレビニュースの人気特集に「片づけられない女性」があります。「注意欠陥多動障害」という病気が原因としてよく挙げられますが、そればかりが原因ではありません。うつ病の人でも、片づける意欲や気力が湧かずに、結果的に部屋がゴミだらけになっている場合もあります。
オフィスでも、書類がミルフィーユのようにつもり重なっていたり、文房具や紙が散乱して、無秩序なデスクで仕事をしていたりする人もいるかもしれません。
それだけできれい好きの上司からは「片づけられない部下」として、「こいつは仕事ができない」と思われてしまうリスクも十分にあります。
しかし、片づけられない人をすべて病気と判断してしまうのは、極論です。「片づけられない」と嘆く人は、完全主義の考え方が強すぎるだけの場合が多いのです。
えてしてこういうタイプの人は「断舎離」の本を買い込んで、本に書いてある通りに完全に片づけようといったんは決意します。しかし、実際には思っている通りには部屋は片づいてくれません。途中で出てきた古い写真に見とれたり、他の用事が出来たり。結果的にうまく片づかないと「やってもムダだ」という諦めの境地になってしまいます。