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タクシーがつかまらない!なんて悩みは解消
スマホで呼ぶと5分で車が到着する「ユーバー」

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第214回】 2012年10月3日
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 ニューヨークのような都市ならば、タクシーがたくさんいると思われるだろう。だが、いったん雨でも降ればタクシーを捕まえるのは並大抵ではない。朝の出勤時間、夕方の帰宅時間帯もタクシーが捕まらない。そして、これまた有名なことだが、アメリカのタクシーは乗り心地が悪く、車内が汚い場合も多いのだ。

 こうしたタクシー事情と比べると、今すぐ来てくれる清潔でゆったりとしたタクシーのために、多少料金が高くてもよかろうと思う人々も出てくるわけだ。

需要予測でドライバーにもメリットが!
課題はタクシー業界との摩擦や規制との兼ね合い

 ユーバーはモバイルを最大限に利用したビジネスで、出先で、現金も要らず、地図を利用して使えるサービスである。このテクノロジーは利用者だけでなく、ドライバー側にも役立っているユーバーでは高度な統計技術を利用して、いつ、どのあたりでタクシーの需要が多くなりそうかを随時予測している。

 たとえば、プロ野球の試合が引ける時間のスタジアム付近、金曜夜のナイトクラブの多い地域などを刻々と割り出すわけだ。ドライバーはこれにしたがって車を移動させ、呼び出しに備える。

 このサービスのドライバーはユーバーが契約している個人リムジン運転手だが、人気が出るにつれ、各都市で既存のタクシー業界との摩擦や規制上の問題も出てきている。運転手がドライブ中に携帯電話を利用するのは違法、というものから、タクシーが道路脇に立つ他の客を無視しては行けないというものまで、現在ユーバーは数々の規制を満たしていないと指摘されている。現在、それぞれの都市で検討が進められている。

 それでも、信頼できるサービスをすぐに使いたい、というインターネット時代のユーザーにとって、ユーバーの魅力は捨て難い。「人が困っている問題を解決する」のが起業成功の第一条件だと言われるが、ユーバーはそれをしっかりと実践しているのだ。

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瀧口範子
[ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。

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