元看護師のジョセリン・エドワーズさん(68)は8月、新型コロナウイルス用ワクチンの治験で1回目の接種を受けた時、米モデルナが開発しているワクチンとプラセボ(偽薬)のどちらを投与されたのかは知らなかった。だが2回目の接種を受けてから数時間後、それが本物のワクチンだったことを確信した。「夜中に凍えて目が覚めた」とエドワーズさん。「そのあと24時間、激しい寒気がして、首や頭にひどい痛みが出て、体中の関節も痛くなった」という。39度まで熱が上がり、あまりに汗をかいたために1キロ以上も体重が落ちたと語った。翌日に目覚めたときには、体調は元に戻っていた。モデルナが開発した新型コロナワクチンの第3相臨床試験に参加した3万人の他のボランティアと同様に、エドワーズさんもワクチンを接種されたのか、あるいはプラセボだったのかは知らされなかった。ただ、試験をした研究者は彼女の症状について、おそらくワクチンに対する強い免疫反応が原因だと告げたという。エドワーズさんは「36時間ほど本当に苦しい思いをするほうが、コロナ感染症になるよりまし」と語る。