トルコはずっと以前から、北大西洋条約機構(NATO)にとって移り気な加盟国だった。しかし、同国のレジェプ・タイップ・エルドアン大統領はついに、一線を越えてしまった。ロシアから地対空ミサイルシステム「S400」を購入したのだ。米国務省が14日にトルコ政府への制裁を発表したのは残念な出来事だが、避けられないものだった。マイク・ポンペオ米国務長官は「(トルコによる)S400システムの購入は、米国の軍事技術と兵士に関する安全保障を損なうとともに、ロシアの国防分野に巨額の資金を提供し、トルコの軍と国防産業へのアクセスをロシアに与えるものだ」との声明を発表した。今回の制裁措置は、トルコ国防当局の調達部門とその幹部らを標的としている。それは、国際金融機関に同部門との取引をためらわせるという点で、トルコにとって痛手となるだろう。
【社説】選択迫られるトルコの大統領
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