中国アリババ・グループ創業者の馬雲(ジャック・マー)氏が11月上旬に、中国政府との関係回復を狙い、同グループ傘下の金融会社アント・グループの一部を政府に譲渡する提案をしていたことが分かった。事情に詳しい関係者らが明らかにした。中国最大の富豪である馬氏は規制当局との異例の会議で、「国が必要とするのであれば、アントから好きなプラットフォームを取っていい」と述べたという。この話はこれまでに報じられていなかった。馬氏による提案は、中国人民銀行(中央銀行)をはじめ、証券や銀行、保険業を監視する当局に対し、自身が過ちを認めたことを示すような格好となった。会議はアントが上場する予定だった数日前の11月2日に開かれたもので、上場が実現すれば、世界最大規模の新規株式公開(IPO)になると見込まれていた。
アリババ創業者、アントの一部譲渡を当局に提案
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