米議会上院は1日、総額7405億ドルの国防権限法案に対してトランプ大統領が発動した拒否権を覆し、同法案を可決した。下院も可決済みで、同法は成立した。トランプ氏が拒否した法律が成立するのは初めて。国防権限法は航空機や艦船、核兵器など国家安全保障プログラムの予算を定める法律で、毎年制定される。兵士に支払う危険手当の引き上げも同法に基づいて行われる。トランプ氏は今年度の法案が議会を通過する前に拒否権発動の意向を示したが、議会は過半数を大きく上回る賛成多数で可決していた。今年度の法案について、トランプ氏は南北戦争当時の南軍の指揮官に由来する基地名を変更する措置や、アフガニスタンとドイツからの米軍の撤退を制限する措置が含まれていることを批判。またホワイトハウスは同法案で、ユーザーが投稿するコンテンツに対してソーシャルメディア企業に認められている免責を撤廃することを求めていたが、議会はこれを阻止した。
米国防権限法が成立、大統領拒否権を覆す
トランプ氏の反対を超党派で押し切り上院で可決、南軍たたえる基地名の変更など
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