米国のマイク・ペンス副大統領が憲法を順守すると心に決め、ジョー・バイデン氏を次期大統領として正式に承認したことは、政権の幕切れが近づく中で、ドナルド・トランプ大統領との緊張関係をますます悪化させることになった。事情に詳しい関係者が明らかにした。大統領選の結果を認定する議会の合同審議でペンス氏が果たす役割を巡ってトランプ氏との緊張が高まり始めてから数日後の6日、二人の衝突が公に知られることとなった。連邦議会議事堂を混乱と暴力が襲った日、それまで大統領に忠実だった副大統領が反旗を翻した。関係者によると、こうした展開は大統領を憤怒させた。トランプ氏は何日も前から、ペンス氏が選挙結果を覆すことができるという誤った主張を展開していた。暴徒化したトランプ支持者が議事堂に侵入している最中でさえ、トランプ氏はペンス氏に対する感情に固執することに一日の大半を費やした。議事堂侵入を受け、副大統領らは安全な場所への避難を余儀なくされた。