共産主義時代のポーランド人民共和国だった1980年代、トマシュ・シェモニャク氏は若き学生活動家として――世界中の民主活動家の多くがそうであったように――米国を自由の象徴として深く尊敬していた。「われわれは民主主義、とりわけ米国の民主主義に心を奪われていた」。シェモニャク氏はその後、ポーランドの国防相を務め、現在は野党議員として活躍している。そこに現れたのが、11月3日の米大統領選で大規模な不正があったとして結果を覆すことを狙った現職大統領だ。支持者らをけしかけ、ジョー・バイデン次期大統領の勝利認定を阻止しようと群集が連邦議会議事堂に乱入する事態を招いた。選挙で大規模な不正があった証拠はない。「永遠なものなど何もない。歴史は現在も歩みを続けており、世界の根幹でさえ絶えず変化していることを今回の事件は浮き彫りにした」。シェモニャク氏はこう述べる。
米議会占拠の衝撃、世界の民主活動家に広がる動揺
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