写真:サウジアニメエキスポ
サウジアラビアでの大型イベント「サウジアニメエキスポ」(撮影は鷹鳥屋明氏)

サウジアラビアのMiSK(ミスク)財団が、日本のゲーム会社・SNKの株式シェアの過半数取得に向けて現在動いている。近年、中東では石油に代わる産業を育成中で、そのひとつとしてアニメやゲーム、マンガが注目され、現地では関連のイベントも多数行われているという。中東とのビジネスに関わって約10年間、“中東で1番有名な日本人(大分県民)”と呼ばれる鷹鳥屋明氏に、中東のリアルなエンタメ戦略や、日本への影響を聞いた。(清談社 沼澤典史)

改革開放政策の中東
規制も徐々に緩やかに

 中東と聞いて、多くの人は石油産業やイスラム教による厳格な生活様式などを思い浮かべるだろう。もちろんそのイメージも間違ってはいないが、風紀の取り締まりを行う宗教警察が街中を歩いていたのも今は昔、現在のサウジアラビアなどは改革路線を敷いており、そのなかで日本のゲームやアニメなどに熱視線が送られている。

 日系企業でコンテンツ関係の仕事を行いつつ、約10年前から日本の文化やポップカルチャーを中東全域に広げる活動をしている鷹鳥屋氏。同氏のSNSのフォロワー合計約10万人のほとんどはアラブ人だ。現地でのイベント参加は数十回、そんな中東に精通する鷹鳥屋氏は現地のエンタメ事情についてこう語る。

「1980~90年代にかけて、日本のアニメ作品が現地で放送され始めました。当時放送されて今でも人気なのは『UFOロボ グレンダイザー』や『キャプテン翼』です。その後、ネットの発達で『NARUTO』『ワンピース』『名探偵コナン』などのメジャー作も見られ、直近ではNetflix、クランチロールなどの配信サービスにより『鬼滅の刃』なども日本とタイムラグなく人気です。アニメ以外でも『ストリートファイター』や『鉄拳』など格闘ゲームの人気は高いですね」