写真:中国,生鮮食品自動販売機Photo:China News Service/gettyimages

――筆者のグレッグ・イップはWSJ経済担当チーフコメンテーター

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 2019年末、公衆衛生専門家の国際団体が疫病のパンデミック(世界的大流行)に対する世界各国の準備状況の評価に取り掛かった。早期のウイルス検出、対応スピード、国際的な保健基準の順守といった評価項目を用いた結果、米国が1位となり、中国は大きく引き離されて51位となった。

 ランキングが発表された直後、世界に新型コロナウイルスの感染が広がった。その経験に照らせば、専門家団体はランキングを逆さまにつけたかのようだ。主要国の中で米国は人口あたりの死者数が特に高く、中国は最も低い。米国では依然として感染が広がっている一方、中国では局地的な集団感染を除いてほとんど制御されている。

 2020年に中国が米国をはるかに超えた分野は新型コロナだけではない。中国経済はどうにか成長を達成したが、米国経済は縮小した。中国共産党は御しがたい国内の民間部門と香港の支配を再び確立し、政治制度は強化された。一方、米国ではドナルド・トランプ大統領が退陣前に昨秋の選挙結果を覆そうと挑み、支持者たちが連邦議会議事堂を占拠したことで、米国式の民主主義は打撃を受けた。ジョー・バイデン大統領は州兵に守られた軍事要塞(ようさい)さながらの警備の中で就任宣誓を行った。