米大統領選で勝利したバイデンは、「親中派」とされている。それでも、「米中覇権戦争」は終わらない。その理由や背景について、解説する。(国際関係アナリスト 北野幸伯)
オバマ、バイデン政権は
「親中だった」の間違い
バイデンが「親中だった」のは、間違いない。
彼の次男ハンター・バイデンが、中国と深い関係にあったことは、広く報じられている。
FNNプライムオンライン 2019年5月20日から(※以下、太字部分は筆者よるもの)。
<バイデン候補二男と中国の怪しい関係
シュワイツアー氏によると、ジョー・バイデン氏が現職の副大統領時代の2013年12月に中国を公式訪問した際、ハンター氏も同行した。
その後二週間もたたないうちに、ハンター氏が経営に関わるヘッジファンドのローズモント・セネカ・パートナーズ社に中国銀行から10億ドル(現在の為替換算で約1100億円)の出資金が振り込まれ、それは後に15億ドル(同約1650億円)に増額されたという。>
そして、バイデンが副大統領を務めたオバマ政権は、「親中だった」といわれる。
これは、一部正しいが、「完全な事実」とはいえない。